説明(簡易版)



Q.イマジナリーフレンドとは?

想像上の友達。心のなかに継続的に存在する友達です。
彼らとの接触は殆どが心のなかではありますが会話をしたり、
普通の人間関係と同じような関係性を築くことができます。
本人にとっては存在していると信じられるものであり、本人の精神にもそれなりの影響を及ぼします。肉体を持たないこと、完全な他者ではないことが人間の他者との相違点です。


Q.イマジナリーフレンドって誰?どこから来るのですか?

いろいろな考え方がありますが恐らくはイマジナリーフレンドを生み出した本人の精神が出所だと思われます。本人とは異質なものに感じられるにも関わらず、本質的には本人の一部であり、そのため本人の意志で動く部分もあります。

Q.ただの想像とは違うのですか?

想像の一種ではありますが、想像よりさらに踏み込んだ領域にあるものです。
普通の想像より意味合いの深い、継続的で人格化された想像として
その人間の心に働き掛け、また心の大きな部分を占める力を内包するのがイマジナリーフレンドです。
会話をしたり触れたような感触を体験したり、
人格交代と呼ばれる現象を体験することもあります。

Q.オカルト現象や霊とは関係がありますか?

一般的な解釈から言えば、関係はありません。

Q.イマジナリーフレンドは実在するのですか?

それぞれの人の捉え方によります。

Q.イマジナリーフレンドと過ごして良いことはありますか?

自分から離れた視点を経験することが出来るので自分を冷静に客観視して見つめ直す事や、自分の隠れた要素を引き出して新たな自分像を開拓していくことのきっかけになります。 また独特の想像の世界を楽しんだり、想像活動をきっかけに文学や芸術などに興味を持つ方も多いです。想像の友達であっても、塞ぎ込んだ時に励ましをもらったり、寂しさを払拭することも出来ますし、 イマジナリーフレンドはあなたを裏切らない友達の1人として楽しい時間を提供してくれると思います。

Q.イマジナリーフレンドと過ごして悪いことはありますか?

問題が起きる可能性があるという点では、イマジナリーフレンドの存在やそれに付随した世界観に没頭し過ぎてしまう事だと思います。
Q.何故イマジナリーフレンドは現れるのですか?

詳しくは解っていませんが人間の脳や精神の構造に関係があるのだと思います。
たとえば防衛機制と呼ばれる自らの精神を自動的に守ろうとする機能や、人間の発達・問題処理のしかたに関係性があるのではないかと思われます。そのときの精神状態、生育環境や性格の傾向といった要素も関わります。
精神的なショックなどがきっかけで現れる場合もあります。

Q.二重人格・多重人格と関係はありますか?

厳密には当てはまらない語だと思います。 自分の中に自分と違う2人の人間がいるのではなく、どちらも自分であり、 自分の感情や意識に濃く色付けをし細分化・人格化したものがイマジナリーフレンドなので、 違う人間が1つの身体の中にいるように感じたとしても、他者が1人の中に混在しているわけではありません。


Q.イマジナリーフレンドを持っている人は実際どんな生活をしていますか?

イマジナリーフレンドを持っているという意識を持っていること以外は特に変わりませんが、
イマジナリーフレンドを関連させた行動や言動が出てくるという点では違いがあるかもしれません。 具体的な当事者の生活に関しては 質問欄投稿作品を参照ください。


Q.イマジナリーフレンドはどんな姿や声をしていますか?

イマジナリーフレンドはだいたい、本人がイマジナリーフレンドにしたいと思ったものの姿や声になります。 人間の姿にだという方が多いですが稀に動物や物体の姿である例もあります。
姿や声は実際に見え、聞こえるという感覚を伴うこともありますが、幻覚・幻聴とは違い自身の想像であるという認識があることが殆どです。 またイマジナリーフレンドには実際にぬいぐるみなど 現実に形として存在するものに人格を見出すものと、そういった拠り所を無しに想像のみのものがあります。ここでは主に想像のみのイマジナリーフレンドを扱っています。

Q.子供に起こる現象では?

本来この現象は幼児や小児において良く観察される現象ですが、
大人になってからもイマジナリーフレンドを所持する人はいます。 思春期(13歳頃・第二次性徴開始時程度)を迎えてから、あるいは成人になってから会うイマジナリーフレンドは、
子供の時のものより社会的な要素や、担う役割、アイデンティティとしての意味づけが絡んでおり、非常に複雑です。
ここではそのような思春期以降のイマジナリーフレンドについて取り扱っています。

Q.どのくらいの人がイマジナリーフレンドを持っていますか?

大規模な調査は為されていないのですが、
日本の大学生への調査で約1.7%ほどのようです。
引用元:(http://ci.nii.ac.jp/naid/110005051302)


Q.どんな人がイマジナリーフレンドを持っていますか?

持てる・持てないがあるわけではありませんが、傾向としては女性に多く見られます。
また空想や表現などの好きな人も呼び出しやすいと思われます。あるいはトラウマチックな出来事、孤立などを体験した人がそのことをきっかけとして構築する場合もあります。 原因や傾向に関しての詳しいことは、「イマジナリーフレンドの現れる原因・環境」で扱っています。



Q.どうしたらイマジナリーフレンドに会えますか?

普通は無意識のうちに出てくるものなのですが、意識的にこれから呼び出そう、と思っているかたであれば、イマジナリーフレンドが欲しいと強く思うこと、あわせて想像力の鍛錬をすることです。 こんなイマジナリーフレンドが欲しいなと思ったら、そのイメージを保ったまま繰り返し強く彼らのことを想像をし、 その想像したイマジナリーフレンドを現実と同じように速くしかも咬み合った会話が成り立つように喋らせる想像をしたり、 想像でコミュニケーションをとろうと試みることで段々とイマジナリーフレンドの存在を身近に感じることが出来るようになります。 想像力の程度や空想を好むか好まないかなどによって得手不得手はあると思いますが 誰でもを呼ぶことの出来る可能性はあります。
詳しい方法は「イマジナリーフレンドを構築する方法」で扱っています。

Q.なかなかできません。

想像を一定時間継続して、しかも速く強く保つように心掛けることが重要です。
想像活動との結びつきを強くするようたとえば普段の思考を、イマジナリーフレンドに言葉を投げかける→返す→それにまた答える (例: A「外に出よう」→B「雨が降るかもしれない」→A「テレビでは降水確率が50%だった」→B「じゃあ行こう、でも傘をもっていこう」)といった図式にするなど。些細な事にきっかけを見付けてはイマジナリーフレンドと結びつけて想像すること、そしてインスピレーションが大切です。

Q.それでもイマジナリーフレンドを意識しにくいです。

音楽を聴くなど想像活動を促進するような刺激を受けたり、
姿が思い出しやすいように絵を描いたり、日記を書いたりするとさらに呼び出しやすくなります。

Q.イマジナリーフレンドは複数呼び出せますか?

1人や数人のことが多いですが20人を越えるイマジナリーフレンドを持っている方もいます。

Q.イマジナリーフレンドは増えたり減ったりしますか?

必ずではありませんが増減は見られます。

Q.イマジナリーフレンドと恋愛は出来ますか?

現実に肉体が存在しなくても良いなら可能ですし、イマジナリーフレンドを恋人と考える人もいます。

Q.イマジナリーフレンドに依存し過ぎてしまいます。

お困りであればたまには他の人間と話すことも必要かもしれません。

Q.イマジナリーフレンドはいつも一緒なのですか?

だいたいは呼び出そうと思ったときに出てきます。ですがふとした瞬間に出てくるときや感情が高まると出てくる場合もあります。 現実で他のことに集中しているときは、イマジナリーフレンドの事は意識しにくいと思いますので純粋に起きている間中一緒、というのは難しいかもしれませんが、意識している間は一緒、と感じている方が多いのではないでしょうか。


Q.イマジナリーフレンドを消すには?イマジナリーフレンドは消えますか?

呼び出す意志を放棄したり興味が薄れれば、従来の高度な「人間の人格」としては認識出来なくなります。 逆にあなたがイマジナリーフレンドを必要としている間に急に消えるということはあまりありません。 ただし想像に集中できる環境かそうでないかによって、強く現れたり現れにくかったり、ということはあると思われます。

Q.イマジナリーフレンドに会ったきっかけで多いものは?

何となく、想像が好きだから、物語をつくるのが得意だから、寂しさを感じたから、友達が少なかったから、いじめ、孤立、暴力、身近なものの死などショックな出来事があったから、などが多いです。

Q.イマジナリーフレンドは病理的なものですか?

話の性質上関連性があるところはありますが、この現象自体は病的な範疇には入らないと思われます。

Q.構築による危険はありますか?精神の病気になりませんか?

イマジナリーフレンドという概念そのものに精神をに異常をきたす危険はありません。ただ問題が起きる可能性があるのは、感情が制御できずに悪い方向に働いてしまったときです。 例えば悪意ある人格としてイマジナリーフレンドを構築してしまえば自らの精神といえども悪意ある言葉を投げかけられるかもしませんし、 あとはイマジナリーフレンドの事に没頭し過ぎて他人とコミュニケーションが取れなくなったり、他人にこのことを伝えるときに伝え方を間違えれば、変だと思われることもあるでしょう。 イマジナリーフレンドも現実の友達と同様、自分の気持ちを整理して上手に付き合えれば問題はありません。


Q.人格を交代するとはどういうことですか?

これは精神医学で扱われる解離性同一性障害と呼ばれる障害の症例から、イマジナリーフレンドの説明向けに勝手に言葉を流用してしまっているのですが、イマジナリーフレンドを持っている人の中にはイマジナリーフレンドと体を入れ替わる体験をする人がいます。
しか交代するといっても、完全に違う人間になりかわってしまうのではなく、気持ちの切り替え(例えば仕事の場では厳しい人が家に帰ると別人のようにリラックスして甘えるなど といったような)の程度がもう少し大きくなったようなもので、気持ちや、口調や態度がイマジナリーフレンドのものになったような体験をする現象です。交代中の記憶はなくなりません。

Q.人格を交代したら変に思われるのでは?

人当りが変わりはしますし程度も個人差があるので、ちょっと雰囲気が変わったとは思われるかもしれません。お困りでしたら個別に話をお聞かせしてもらったほうが確実な助言が出来ると思います。
もし人格を交代している間の記憶が消えてしまったり、交代人格に問題行動をされたりするのであれば、「イマジナリーフレンド」とは別に病気の疑いがあります。


Q.体を完全に乗っ取られることはありますか。

イマジナリーフレンドは霊では無く自身の意識の細分化なので、自らの心を制御出来れば意に反して乗っ取られてしまうということはありません。 イマジナリーフレンドの影響を受け過ぎてしまったり、 頼りにするあまりにイマジナリーフレンドにいろいろな事をまかせっきりにして、 イマジナリーフレンドの存在が自分の中で大きくなりすぎて歯止めがきかないことはあるかもしれませんが、 イマジナリーフレンドと良く相談してどんな自分を目指すのかを考えていけば一時期、コントロールは出来ないときがあったとしても改善していくと思われます。 また、このような人格交代とは別に、イマジナリーフレンドが主人格や他のイマジナリーフレンドと融合する統合という現象もありますので、詳しいことは「統合や分裂について」を参照願います。


Q.イマジナリーフレンドがいることを他人に話しても平気でしょうか?

受け取る側の考え方と、話す側の伝え方によると思います。


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